深い歴史を刻むパワースポット
今回は、世界文化遺産にも登録されている東大寺、その中でも高台にある二月堂を紹介します。
有名な大仏殿から坂道を歩くこと約10分、壮大な舞台が見えてきます。
上院と呼ばれる二月堂周辺は大仏殿創建以前から寺院が存在していたと言われており、古くから人々の厚い信仰を集めてきたパワースポットです。
高所に建っているだけに、本堂からの眺めは美しく、特に落日の前後は実に感動的で、カップルがたそがれる姿も多く見られます。
また写真愛好家にとってもとても興味深い場所です。ペットも本堂へ上がることができます。
二月堂には駐車場がなく、最寄りの駐車場となると100台駐車可能な春日大社または42台収容の奈良春日野国際フォーラムの地下駐車場を利用することになります。
どちらも一日1000円なので、車を停めて、二月堂を含めた観光をするのがおすすめです。
公共交通機関だと、近鉄奈良駅が最寄りですが、徒歩約30分かかるので、近鉄、JR奈良駅から出ている奈良交通の市内循環バスの大仏殿春日大社前で降りると徒歩約10分です。
二月堂へ向かう参道はいくつかありますが、私がおすすめしたいのは、裏参道と奈良太郎を通る二つのコースです。
大仏殿の東回廊の外側を歩くと、東へ上る情緒ある石段が見えてきます。それを上っていくと、奈良太郎と呼ばれる国宝の東大寺の鐘があります。
とにかく大きいです。大梵鐘という御朱印も頂けます。御朱印を集めておられる方は是非記念にどうぞ。
帰りは、テレビCMで使われた裏参道の情緒を味わうと良いでしょう。
こちらは夕方以降、やや暗めの街灯が光り、いかにも古都奈良という雰囲気になります。カップルの距離も縮まることでしょう。
裏参道を下りてくるとき、是非振り返って灯籠が光る美しい二月堂を眺めてください。
また、本堂の北隣には無料でお茶を頂ける北の茶所という建物があり、そちらにトイレがあります。
16時に営業が終わりますが、その後も南側のトイレは開いているので安心です。
夕方から夜にかけて
二月堂では、3月1日から15日の間、松明が舞う有名な修二会が行われて、観光客であふれ返る様子をご存知の方も多いかもしれませんが、その期間以外は混雑することはほとんどありません。
修学旅行生もほとんど大仏殿までで、二月堂まで上ってくることは少ないです。
そして、何といっても二月堂が一番美しくなるのが夕暮れ時以降で、晴れた日の夕方にはどこからともなく人が集まってきます。
古代の国宝寺院としては全国的に珍しく24時間参拝可能なので、カップルはそのまま夜までロマンチックな世界に浸ることもできます。
そして、圧巻は二月堂に並ぶ吊り灯籠に明かりが灯る落日後で、まだ空に赤が残る時間帯に明かりが灯る光景は、涙が出るほど感動的です。
本堂のとなりに和風のカフェ龍美堂があり、17時まで営業しているので、そちらでお茶をしながら夕暮れを待つというプランもおすすめです。
奈良といえばかき氷が有名で、夏場はこちらの龍美堂でもかき氷(700円~)を頂けます。また大仏殿から続く参道には食事処もあるので、長時間ゆったりと過ごすこともできます。
二月堂は、拝観料などは必要ありません。
まとめ
奈良県には、日本夕陽百選が二ヶ所あり、そのうちの一ヶ所がこちらの二月堂です(もう一つは平城宮跡の朱雀門)。
見晴らしが良く写真撮影にももってこいの場所で、本来は修行の場なので静かで空気も澄んでいます。
隣には法華堂(三月堂)という古仏の宝庫や、紅葉スポット手向山八幡宮、また万葉集にも読まれた若草山も近いです。
じっくりと時間をかけて回るのがおすすめで、奈良公園の散策の際は、是非二月堂の夕暮れをメインにしたプランを楽しんでほしいです。
私の個人的な評価は5です。