標高わずか342m、でも驚きの絶景
<画像:若草山>
奈良県民にとって若草山はあくまで年始に焼く山であり、また身近過ぎてあまり登山というイメージがないのが事実です。
しかし、そんな地元民も初めて若草山に登ると、山頂の眺望にみんな感動します。
若草山は、年中登れます
<画像:若草山>
奈良公園のホームページを見ると、若草山の開山期間は3月第3土曜日から12月第2日曜日と記されており、それ以外の冬場は登れないと思ってしまいますが、実は有名な山焼きの日を除いていつでも登れます。
登山道は主なものが3種類で、入山ゲートからの楽々登山コース、世界遺産春日山原始林の中を抜けていくコース、車で頂上へ行くコースです。
開山期間ならば、入山料150円を支払って歩いて30分ほどで山頂へ到着できます。こちらから登る道の半数は外国人観光客なのが奈良らしい特徴です。
逆に二つ目の春日山原始林の遊歩道を歩いている人はほとんど日本人で、すれ違いざまにほぼ皆さん「こんにちは」という言葉を掛けてくれます。
登山の際の挨拶はとてもほっこりしますよね。
この春日山原始林へは、風情ある水谷茶屋から登る約1時間半のコースです。それほど勾配はなく足元も良いので、どなたでも登れます。
途中にベンチもあるので休憩しながらマイペースで歩けます。
徒歩で若草山へ登るには、電車なら近鉄・JR奈良駅から市内循環外回りのバスで春日大社本殿バス停が最寄りで、春日山原始林遊歩道の入り口、有料の入山南ゲート、どちらへも約10分です。
ふもとに車を停めての登山もできますが、その場合は料金1000円の春日大社の駐車場などに駐車することになり、それなら奈良奥山ドライブウェイで若草山の山頂駐車場まで車で行く方が断然お得です。
往復520円で若草山頂駐車場は無料で、45台分の駐車スペースがあります。
途中にも自動車専用の展望ビュースポットがあり、山頂では景色が一番美しくなる夕暮れ時から夜にかけての絶景も、時間を気にすることなく楽しむことができます。
入山ゲート内にはトイレがありますが、春日山原始林を歩く場合は道中にトイレはなく、春日大社を過ぎると山頂の駐車場までありません。
一番の見どころは入山ゲートから入る場合は途中にあるススキの群生、春日山原始林からの道なら紅葉、車の場合は途中の駐車スペースから見下ろす東大寺大仏殿と興福寺五重塔のコラボレーションです。
春日山原始林の遊歩道は車が通らないので、紅葉がそのままの状態で落ちており、12月初旬まで散り紅葉が楽しめます。
<画像:若草山>
また、どのコースで登っても山頂へ着いた時の絶景が待っています。山頂には鹿せんべいのお店があるため、人懐っこい鹿がたくさんいて、登山で疲れていても一気に癒されます。
なお、入山ゲートからの途中には茶店が一軒ありますが、それ以外に食事処がなく、お弁当を持って行くのがベストです。お腹がすいた鹿が居たら寄ってきたときは鹿せんべいを買ってあげてくださいね。
鹿のフンが落ちているので敷物は必須です。
夕方から夜にかけての若草山
<画像:若草山>
若草山は、奈良盆地のほぼすべてが見渡せる絶景スポットで、開放感が抜群です。また、新日本三大夜景に選ばれたように夜も美しいです。
徒歩だと帰りが真っ暗になるので、夕景や夜景を見るなら車で行くことになります。
夕方から夜にかけては、お昼とはまるで別の世界になります。夕方からは一気にロマンティックな雰囲気になり、恋人同士の姿が目立ってきます。
まとめ
入山ゲートから東大寺や興福寺を眺めながらのお手軽登山、春日山原始林のマイナスイオンを浴びつつの登山、車で訪ねての夕景夜景、それぞれに合わせた楽しみ方がある山です。
若草山は、一日すべてを山で過ごすという感じではなく、奈良公園の観光からちょっと足を延ばしてみるという感じの気軽なスポットです。